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潜水艦と燃費偽装 [科学・技術]

依然として落ち着きを見せない熊本。
私の大学時代の同期も現在熊本に転勤中で、マンションのポンプが壊れたらしく水に難儀しているようだ。
先日のメールでは、ようやく一時間だけ水が出たとか書いてよこした。
まだまだ苦労は続く。被災者の方々にはかける言葉もない。

で、話は変わるが昨日今日の話題について二つほど。

まずはオーストラリアの潜水艦失注について。
私としては、よかった、と思っている。
そうりゅう型は誰がなんと言おうと、通常型では世界一の性能なのだが、あくまで日本製であるということを忘れてはいけない。
元々アボット政権は完成品を輸入する気だったのだが、産業界から猛反発をうけて国内生産に方針転換。
結局失脚してしまい、この時点で日本選定の目はなくなった、と思う。

そうりゅう型をオーストラリアの現地生産で100%の性能のものが作れるのか?かなり疑問だ。
そして、これが最大の問題なのだが、オーストラリアと中国の関係。ズブズブだ。
日本製を選ぶなどあり得ないし、仮に選定されていたとしたら危ないのが情報漏洩だ。
政権にも官僚にもうまい汁を吸っている親中派は大勢いるだろう。
インドネシアの新幹線みたいにそうりゅう型のデータが中国に横流しされたら日本の領海警備は絶望的な状態になる。
というわけで、今回の失注は日本にとってよかった、と思う。防衛省も内心そう思っているんじゃないのかな?

もう一つは三菱の燃費偽装。
おもしろいコラムを見つけた。

【「技術」こそが社会の発展を支えてきたという考えが強い日本では、「職人」というだけで
なにやら聖人君子のようにあがめたたられることが多い。頑固だが、自分たちの技術に誇りをもっているので、
とにかく「不正」などに手を染めるわけがない、と思われている。
 個人的には「果たして、そうなのか」と首をかしげる。「頑固な技術屋」だからこそ、柔軟な対応ができず
「自分の欲しい答え」がどうやってもでないときに「不正」に走ってしまうのではないのか。】(原文ママ)

ITmediaのコラムの一部を勝手に載せてみたのだが、そうだろうか?と思う。
これを書いた人、技術に対する知見はあるのだろうが、技術の仕事をしたことはないのだろうなあ・・・と思う。

日本は半島などに比べれば技術屋や職人は大事にされる国だとは思う。
が、別にあがめ奉られる状況にはないと思うし、この国を支配しているのは9割方文系だ。
頑固で意固地なのは文系・理系関係ない。個人の性格の問題だろう。
ミスを隠蔽するのも文系・理系関係ない。
頑固で柔軟でないとしても不正を行うかどうかは全くの別問題、ですよね?

今回も、以前のリコール隠しも技術屋とか職人とかの話し以前の、職業人としての倫理観の問題だと思うのだ。

ずいぶん昔のはなしだが、リストラされるずっと前、私の担当したLSIの動作周波数でもめたことがあった。
設計では24.5MHzで動作するようになっていたのだが、お客さんから33MHzで動かしたい、と言われた。
お客さんのボード上では動いているから、仕様書も33MHzにしてくれ、と。(PLL内蔵で内部は倍のスピードだったはず)

絶対無理です、と言ったら思い切り険悪になった。元々の要望仕様が24.5MHzで、それに合わせて設計されているのだ。
ボード上で動いたくらいで仕様書を変えられる訳がない。テスターの検査でも33MHzだと時々誤動作することがわかっていた。
上からも、なんとかならんのか?と言われたがOKすればとんでもないことが起きるのは明白だった。
結局、散々文句を言われて24.5MHzで落ち着いたが、これが普通だと今でも思っている。

三菱はおそらくこう言う、何というのか上とか客からの命令に逆らえない社風のようのものがあるのではないだろうか?
そうやって何年も会社にいるうちに自分も上に上がって逆らえない空気をまき散らすようになるのかな?と。

正直なところ、今回の一件、三菱自動車は解体ではないか、と思う。
商事も重工もさすがに支えきれないだろう。

残念な話しだが、燃費程度の話しで済んでいるうちに引導を渡してしまわないと大変なことが起こるような気がしてならない。


そうりゅう 海自HPより





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